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【更年期の繰り返す膀胱炎対策】デリケートゾーンの違和感はGSMかも?鍼灸で症状を改善する方法

赤岩優子の写真

執筆者:鍼灸師 赤岩優子

症状の出方によって適切なケアが大切だと考えています。お気軽にご相談ください。

【更年期の繰り返す膀胱炎対策】デリケートゾーンの違和感はGSMかも?鍼灸で症状を改善する方法

繰り返す膀胱炎のような症状や、デリケートゾーンの違和感にお悩みではありませんか?それは「GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)」かもしれません。

今回は、更年期や閉経前後の女性が抱えやすいこの不調に対し、GSMとは何か?、また鍼灸治療がどのような役割を果たし、どのように改善をサポートできるのかを女性鍼灸師が詳しく解説します。

「また膀胱炎?」その不快感の正体はGSMかも知れません。

GMSって何

更年期や閉経に伴い女性ホルモン(エストロゲン)が低下すると、腟や外陰部の粘膜が薄くなり、潤いが失われます。

これにより、以下のような症状が複合的に現れるようになります。これをGSMと呼びます。

  • 尿路症状: 頻尿、尿意切迫感、繰り返す膀胱炎
  • 外陰部・腟症状: 乾燥感、ヒリヒリする灼熱感、かゆみ
  • 性交関連症状: 性交痛、出血しやすさ

特に「繰り返す膀胱炎」の場合、抗菌薬で一旦は良くなるものの、数週間~数ヶ月以内に再発したり、尿検査をしても「菌がいない」と言われることがあります。

これは、エストロゲン低下により粘膜のバリア機能が下がり、慢性的に感染しやすい状態や微細な損傷が治りにくい状態になっていることが原因の一つです。

GSMの鍼灸治療に期待できる4つの効果

鍼灸は、GSMに伴う不快な症状を和らげ、生活の質(QOL)を向上させるための有効な選択肢となります。

【鍼灸治療による効果とそのメカニズム】

  1. 尿路症状の緩和: 仙骨神経(S2–4)領域への刺激を通じて、膀胱の過剰な興奮を抑制し、頻尿や尿意切迫感を和らげます。
  2. 痛みや灼熱感の軽減 :骨盤内の血流を改善し、知覚神経の過敏性を抑えることで、膀胱の辺りの違和感、腟や外陰部のヒリヒリとした不快感にアプローチします。
  3. 再発しにくい体づくり: 直接菌を殺すわけではありませんが、排尿機能を安定させ、粘膜の防御力の低下に伴う刺激をマイルドにすることで、膀胱炎の再発頻度を抑えることが期待できます。
  4. 精神的な不安のケア: 「また痛くなるかも」という予期不安やストレスは、症状を悪化させる悪循環を生みます。鍼灸は自律神経の緊張を緩め、睡眠の質を改善することで、この悪循環を断ち切る一助となります。

赤岩治療院の具体的な治療内容

膀胱炎の鍼灸治療

東洋医学では、GSMの症状を「腎虚(じんきょ)」や「血虚(けっきょ)」、あるいはストレスによる「肝の緊張」として捉えます。

膀胱の働きや骨盤内の血流を促したり、自律神経・ホルモンバランスを整えることで、過敏性の高まった神経のバランスを整えます。

効果が定着してくると、下腹部の冷えがとれて膀胱の違和感がおさまる、頻繁に起きる尿意の感覚が減る、といった効果を感じる患者さんが多くいらっしゃいます。

また、不快感が気になってよく眠れない、抗生物質でお腹の調子が悪いといった薬の副作用をふくめた不調に対しても、同時にケアすることが可能です。

赤岩治療院では、お一人おひとりの症状や体質に合わせて、以下のようなツボを組み合わせて施術を行います。

骨盤内血流アップ

  • お腹: 中極(ちゅうぎょく)、関元(かんげん)、気海(きかい)など
  • 腰まわり:腎兪(じんゆ)、次髎(じりょう)、膀胱愈(ぼうこうゆ)、命門(めいもん)など
  • 手や足: 内関(ないかん)、神門(しんもん)、陵泉(いんりょうせん、三陰交(さんいんこう)太衝(たいしょう)など
  • 他に:百会(ひゃくえ)、上星(じょうせい)、膻中(だんちゅう)など

鍼灸治療の頻度とホルモン療法・漢方薬との併用について

治療頻度の目安: 症状が強い当初は、週に2回のペースで通われるのがベストです。症状が安定してくるにつれ、週に1回、2週間に1回と間隔を空けていき、良い状態を定着させます。

ホルモン療法・漢方薬との併用:鍼灸は、ホルモン補充療法(HRT)や漢方薬、デリケートゾーンの保湿ケアなどとの併用が非常に効果的です。
「ホルモン剤を使うことに少し抵抗がある」という方の場合は、まずは漢方薬と鍼灸を組み合わせたアプローチから試してみるのも一つの選択肢です。

年代に合わせた鍼灸の取り入れ方

GSMの症状は、年代によって付き合い方が変わります。

  • 更年期世代: 身体の変化が激しい時期ですが、適切なケアを行うことで、数ヶ月ほどで症状が落ち着いてくるケースが多く見られます。
  • 閉経後世代: 自然に症状が消失することが少ないため、健やかな毎日を維持するために、ある程度定期的・継続的に鍼灸を受けることをおすすめしています。

“また膀胱炎かも”という不安に寄り添いながら鍼灸師の私が感じてきたこと

安心の鍼灸治療

私自身、これまでに腎尿路結石や膀胱炎で強い不快感を味わったことがあります。あの、じっとしていても気になってしまうピリピリした感覚や、トイレに行ってもスッキリしない違和感は、一度経験すると忘れられません。

だからこそ、頻繁に膀胱炎を繰り返す方や、膀胱炎のような症状が続く方が抱えるつらさには、どうしても自分の体験が重なります。

「また膀胱炎になるかもしれない…」
そう思い始めると、痛みや違和感そのものよりも、“その不安”のほうが心を締めつけてくることがあります。

私も同じように、症状が落ち着いた後でもしばらくは神経がピリピリして、頭の中がそのことでいっぱいになってしまった時期がありました。

鍼灸治療には、施術直後にスッと楽になる部分と、時間をかけてじわじわと整っていく部分があります。

膀胱まわりの不快感は比較的早く軽くなることが多いのですが、神経の過敏さが落ち着いて「大丈夫かもしれない」と思えるようになるまでには、どうしても時間が必要だと、施術を通して実感してきました。

治療を続けていくうちに、睡眠が深くなったり、胃腸の動きが整ったり、冷えや体のこわばりが和らいだりすると、患者さんの心と体に少しずつ余裕が戻ってくることが感じ取れます

その余裕が生まれたとき、初めて「これは膀胱炎の痛みだと思っていたけれど、実は外陰部や腟の粘膜の乾燥によるピリピリ感だったのかもしれない」と気づかれる方も多くいらっしゃいます。

特に更年期から閉経後にかけては、粘膜が乾燥しやすく、刺激に敏感になる時期です。

私自身、患者さんのお話を伺いながら、炎症が治まった後も粘膜の回復には時間がかかり、不快感が長引くことがあることを何度も学んできました。

こうした症状は人に話しにくく、理解されにくいものです。
そのため、適切な治療にたどり着くまでに時間がかかってしまう方も少なくありません。

ただ、神経の過敏さは放っておくほど強まりやすい傾向があります。だからこそ、「気になる…。」と感じた段階で、どうか早めに相談してほしいと思っています。

当院では、鍼灸で全身のバランスを整えるだけでなく、デリケートゾーンの保湿ケアや骨盤底筋の使い方など、日常でできるケアも一緒にお伝えしています。

つらさを一人で抱え込まずに、安心して話せる場所でありたいと考えています。

まとめ

更年期や閉経前後にみられる尿路の不快感やデリケートゾーンの違和感(GSM)は、多くの女性が経験する自然な変化です。
粘膜の乾燥や過敏性の高まりによって、膀胱炎を繰り返したり、炎症が治まった後も違和感が続くことがあります。

鍼灸は、自律神経や血流のバランスを整えることで、こうした不快感の背景にある「緊張」「冷え」「睡眠の乱れ」などを総合的にサポートできます。

また、保湿ケアや骨盤底筋のエクササイズなど、日常で取り入れられるケアと組み合わせることで、より快適な状態を目指しやすくなります。

あなたの身体に合ったケアを一緒に見つけましょう。どうぞお気軽にご相談ください。

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