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検査で異常がない喉のつかえ感に鍼灸という選択肢|不安がやわらいだ体験談

赤岩優子の写真

執筆者:鍼灸師 赤岩優子

喉の違和感が続くと、原因がわからないこと自体が大きな不安になることがあります。

検査で異常がない喉のつかえ感に鍼灸という選択肢|不安がやわらいだ体験談

喉の違和感が続くと、原因がわからないこと自体が大きな不安になることがあります。

「喉に何かがつかえている感じがする。」
「痰がひっかかっているようで、咳ばらいをしたくなる。」
「病院で検査を受けても異常はないと言われたけれど、症状は続いている。」

このような状態が長引くと、「このまま良くならないのではないか」と不安になってしまう方もいらっしゃいます。

今回は、アレルギー検査や胃カメラなどで大きな異常が見つからず、薬や漢方、整体などを試しても今ひとつ変化を感じにくかった喉のつかえ感に対して、当院で鍼灸を受けられた方の体験談を交えながらご紹介します。

検査で異常がない喉のつかえ感で不安になるとき

喉のつかえ感が続くと、まずは病院で検査を受ける方が多いと思います。

アレルギーの検査、内科や呼吸器内科での診察、胃カメラなどを受けても、特に大きな異常が見つからないことがあります。

それ自体は安心材料でもありますが、実際につらさが残っている方にとっては、

「異常がないのに、なぜこんなに気になるのだろう」
「薬を飲んでいるのに、あまり変わらない」
「この先よくなる見通しが持てない」

と感じてしまうことがあります。

喉の違和感は、痛みほど強い症状でなくても、日常の中で気になりやすいものです。

仕事中や人と話しているとき、寝る前の静かな時間などに気になり始めると、不安も一緒に大きくなってしまうことがあります。

当院では、このような喉のつかえ感を、喉だけの問題としてではなく、首肩の緊張、呼吸の浅さ、疲労、自律神経の乱れ、睡眠の質なども含めてみていきます。

更年期・疲労・首肩の緊張が重なっていたケース

今回ご紹介するのは、40歳代後半の女性です。

更年期に入り、以前より疲れやすさを感じるようになっていたところに、仕事の忙しさが重なっていました。

もともと首や肩のこりはある方で、夜の眠りの質も低下気味。
朝起きたときに、疲れが抜けきっていないと感じることも多かったそうです。

喉のつかえ感が出始めたきっかけは、疲れがたまっていた時期に軽い風邪をひいたことでした。

風邪がなかなかすっきり治らない中で、喉のつかえや、痰がひっかかっているような感じが残るようになりました。

咳ばらいをしたくなるような違和感があり、実際に咳が出ることもありました。

内科や呼吸器内科では特に異常はなく、処方された薬を飲んでも、この症状については今ひとつ変化を感じられなかったとのことです。

「効果をあまり感じていないのに、薬を飲み続けることにも違和感がある」

そのようなお気持ちもあり、当院へご相談くださいました。

当院で考えた喉のつかえ感への鍼灸の見立て

お身体をみていくと、首、肩から背中にかけての緊張が強くありました。

特に、首の前側から横にかけてのこわばりや、背中の張りが目立ち、呼吸が浅くなっている状態が続いているように感じられました。

喉のつかえ感がある方の中には、喉だけでなく、首まわり、胸まわり、背中の緊張が重なっている方がいらっしゃいます。

緊張が続くと、呼吸が浅くなり、胸やみぞおちのあたりも広がりにくくなります。
その状態が続くことで、喉の違和感をより感じやすくなることがあります。

東洋医学的には、気のめぐりが滞っている状態に加えて、風邪によって気を消耗し、体内のうるおいやめぐりも低下していると考えました。

さらに、年齢的にもホルモンバランスや自律神経のバランスが乱れやすい時期です。

そのため、喉のつかえ感だけを見るのではなく、疲れやすさ、眠りの質の低下、首肩背中の緊張、呼吸の浅さを含めて整えることが大切だと考えました。

実際に行った鍼灸治療の内容

天突のツボの位置

治療では、まず気の滞りをほどき、めぐりを整えることを大切にしました。

同時に、風邪や疲労で消耗した体力を補い、身体が回復しやすい状態をつくることも意識しました。

この方の場合は、強い刺激で無理に変えるよりも、やさしい刺激で身体がゆるんでいくような施術が合うと考え、

鍼だけでなく、お灸も取り入れながら、体を内側から温め、落ち着かせるような施術を行いました。

使用したツボは、状態に合わせて以下のような場所を中心に選びました。

  • 百会(ひゃくえ)
  • 天突(てんとつ)
  • 膻中(だんちゅう)
  • 気海(きかい)
  • 関元(かんげん)
  • 内関(ないかん)
  • 太衝(たいしょう)

百会は頭の緊張や気の高ぶりを落ち着かせる目的で使いました。
天突や膻中は、喉や胸まわりのつかえ感に関係する場所として選びました。
気海や関元は、消耗した体力を補い、身体の土台を整える目的で用いました。
内関や太衝は、気のめぐりや自律神経の緊張を整えるイメージで使っています。

また、胸鎖乳突筋を中心に、首まわりの緊張をやさしくほどくような軽いマッサージも加えました。

胸鎖乳突筋は、耳の後ろから鎖骨のあたりにかけてついている首の筋肉です。
この部分がこわばっていると、喉まわりの圧迫感や息苦しさのような感覚につながっているように感じることがあります。

当院では、鍼灸だけにこだわりすぎず、その方の状態に合わせて、手技も組み合わせながら施術を行っています。

胸鎖乳突筋マッサージ

2度の施術後にいただいた感想

2度の施術後、この方からは次のような感想をいただきました。

「久しぶりにぐっすりと眠ることができて、それだけでもかなり元気になれました。首はいつも凝っていたけど、背中まで緊張していることは気づきませんでした。

施術後に、呼吸がラクになって、お腹の方まで空気がちゃんと入るのを感じられてゆるんだのを感じます。不思議と喉のつかえる感じが軽減されて、気になる感じも減りました。

鍼は肩こりとかの治療と思っていましたが、こんなに効果があるなんて、早く受ければよかったと思っています。今後は、身体の調子を整えていきたいので、定期的に受けようと思っています。」

もちろん、変化の出方には個人差があります。

ただ、この方の場合は、喉のつかえ感だけでなく、睡眠の質や呼吸のしやすさにも変化を感じられたことが、安心感につながったようでした。

喉の違和感があると、どうしても喉そのものに意識が向きやすくなります。

しかし実際には、首、肩、背中、胸、お腹、呼吸、睡眠など、身体全体の状態が関わっていることがあります。

今回のように、身体の緊張がゆるみ、呼吸が深くなり、眠れる感覚が戻ってくることで、喉のつかえ感の気になり方が変わってくることもあります。

同じような喉の違和感でお悩みの方へ

喉のつかえ感が続いているときは、まず医療機関で必要な検査を受けることが大切です。

強い痛み、飲み込みにくさ、体重減少、発熱、血痰、息苦しさが強い場合などは、早めに医師へ相談してください。

一方で、検査では大きな異常が見つからないのに、違和感だけが続いてしまう方もいらっしゃいます。

そのような場合、鍼灸では少し違う角度から身体をみていきます。

たとえば、

  • 首や肩、背中の緊張が強くないか
  • 呼吸が浅くなっていないか
  • 胸やみぞおちまわりが固くなっていないか
  • 疲れが抜けにくくなっていないか
  • 睡眠の質が落ちていないか
  • 更年期や自律神経の乱れが重なっていないか

このような点を確認しながら、喉の違和感を感じやすい身体の状態を整えていきます。

「病院で異常がないと言われたから、もうできることがない」

そう感じている方でも、身体の緊張や呼吸、眠りの質を整えることで、少しずつ楽になるきっかけが見つかることがあります。

当院では、症状だけでなく、その方が不安に感じていることも大切にしながら施術を行っています。

自宅でできる簡単なセルフケア

喉のつかえ感があるときは、無理に喉を何度も鳴らしたり、強く咳ばらいを繰り返したりすると、かえって刺激になることがあります。

自宅では、喉そのものを強く刺激するよりも、首、胸、呼吸をゆるめるようなケアがおすすめです。

首の横をやさしく温める

ホットタオルなどで、首の横から肩にかけてを温めます。

熱すぎない温度で、気持ちよいと感じる程度にしてください。
首まわりがゆるむと、呼吸もしやすく感じられることがあります。

胸をひらく深呼吸

椅子に座り、背中を少し伸ばします。

肩の力を抜いて、鼻からゆっくり息を吸い、口から細く長く吐きます。

このとき、喉に空気を通そうと意識しすぎず、お腹や胸が自然にふくらむ感覚を大切にしてください。

がんばりすぎた日は早めに休む

喉のつかえ感は、疲れや緊張が重なったときに気になりやすくなる方もいます。

特に更年期の時期は、以前と同じように頑張っているつもりでも、身体の回復に時間がかかることがあります。

「まだ大丈夫」と思って無理を重ねる前に、早めに休むことも大切なケアです。

まとめ

喉のつかえ感が続いているのに、検査では異常が見つからない。
薬や漢方、整体などを試しても、今ひとつ変化を感じられない。

そのような状態が続くと、身体のつらさだけでなく、気持ちの面でも不安が大きくなってしまうことがあります。

今回ご紹介した方は、更年期に入り疲れやすさを感じていた時期に、仕事の忙しさや風邪が重なり、喉のつかえ感が続くようになっていました。

当院では、喉だけを見るのではなく、首肩から背中の緊張、呼吸の浅さ、睡眠の質、気のめぐりや体力の消耗も含めて施術を行いました。

その結果、2度の施術後には、ぐっすり眠れたこと、呼吸が楽になったこと、喉のつかえ感が軽減してきたことを実感されたとのお声をいただきました。

変化の出方には個人差がありますが、検査で異常がない喉の違和感でも、身体全体を整えることで楽になるきっかけが見つかることがあります。

喉のつかえ感が続き、不安を感じている方は、ひとりで抱え込まずにお気軽にご相談ください。

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