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鍼灸で子宮腺筋症の生理痛を改善!お血の解消と最適な治療のタイミングとは?

赤岩優子の写真

執筆者:鍼灸師 赤岩優子

子宮腺筋症の辛い生理痛でお困りの方は是非ご覧ください!

鍼灸で子宮腺筋症の生理痛を改善!お血の解消と最適な治療のタイミングとは?

子宮腺筋症による生理痛に悩んでいませんか?その痛みを和らげるための方法として、鍼灸治療がおすすめです。鍼灸は、血流を促進し「お血」を解消することで、生理痛の根本的な原因にアプローチし、痛みを緩和します。この記事では、子宮腺筋症と「お血」の関係、鍼灸がどのように「お血」を解消するか、効果的な治療のタイミングや「お血」体質の特徴について詳しくご紹介します。

子宮腺筋症と「お血」の関係

月経時に起きる下腹部や腰、骨盤周りの痛みにはさまざまな原因がありますが、特に血流の悪化によって生じる「お血」が深く関係しています。

子宮腺筋症は、子宮内膜に似た組織が子宮の筋層に入り込み、生理のたびに出血や炎症を引き起こします。これにより、強い生理痛や過多月経(出血量が多い)が起こりやすくなります。また、出血と傷の瘢痕化(かさぶた)を繰り返すことで、子宮の筋層の柔軟性が低下し、不妊症の原因の一つとも考えられています。東洋医学ではこの病態を「お血」と捉え、治療を行います。

「お血」を解消する鍼灸治療

「お血」を解消するには、生理に関係する子宮や骨盤内だけでなく、全身の血液の滞りを解消することが重要です。「活血」(かっけつ)という治療法を行います。活血は、血流を促進し、滞りによってできた血の塊を壊して、血液がスムーズに流れる状態に整える治療法です。
「お血」を解消するには、生理に関係する子宮や骨盤内だけでなく、全身の血液の滞りを解消することが重要です。

腎兪と次りょうのツボにお灸

お血を改善するための鍼灸施術は、特に下腹部や背中、腰などの経絡やツボが重要です。これらの部位に施術を行うことで、血流が滞っている子宮や骨盤内に直接作用し、お血を解消します。

具体的には、中極、関元、子宮、次髎、下髎、腎兪、胞膏などのツボをよく使います。また、足にある三陰交や足三里といったツボも組み合わせることが多く、体質に合わせてお灸も併用します。お灸による温熱刺激は血流を改善し、冷えを伴うお血に対して効果的です。お灸(もぐさ)の柔らかく優しい香りも、多くの方に人気があります。

効果的な治療のタイミングは?

排卵から次の生理までの間は、血流が悪化しやすくなるため、このタイミングでの鍼灸治療が効果的です。
この時期は、ホルモンバランスの影響で、骨盤内が滞りやすく、「気・血・水」のバランスが崩れやすくなります。普段便秘にならない人でも便秘がちになったりするように、骨盤内に滞りが起きやすくなります。そこで、特に生理痛に深く関係する「血」の滞りである「お血」を鍼灸治療で解消することで、生理の時に経血のスムーズな排出を促し、生理痛を軽くするための準備を整えます。

生理痛の鍼治療の時期

効果的な治療の頻度は?

痛みの程度や排卵痛の有無、PMSなどの状態にもよりますが、排卵から生理までの約2週間に2回程度の鍼灸治療が効果的です。

この期間に鍼灸治療を行うことで、「お血」の解消に加えて、「気」の滞りによるイライラ感や気分の落ち込みにもアプローチします。また、お腹の張りが気になったり、むくみやすい時期でもあるため、「水」の代謝も同時に促していきます。

赤岩治療院では、子宮腺筋症の生理痛治療と同時に、お一人おひとりの身体の状態を東洋医学に基づいて診断し、体質の偏りを整える治療を行うことで、治療効果を高めています。

詳しくは、当院の子宮腺筋症の鍼灸治療のページをご覧ください。

「お血」とは?

お血(おけつ)とは、東洋医学における概念で、血液が滞り、正常な血液循環が妨げられている状態や、それによりできた血の塊のような物をさします。

「お血」の具体的な症状は?

  • 顔色が赤黒くくすみがち
  • 生理痛が強い
  • 経血の色が暗い赤色をしている
  • 経血に塊が多い
  • 皮膚が乾燥してツヤがない

「お血」による生理痛への影響は?

子宮や骨盤内にお血が停滞することで、子宮内膜がはがれにくくなり、子宮がより強く収縮して生理痛が増すことがあります。また、お血があるあと生理時に血液の排出が不完全になることが多く、これが慢性的な生理痛や下腹部、腰などの重だるさや不快感を引き起こす要因となることがあります。

まとめ

  • 生理痛には「お血」が深く関係している
  • 「お血」とは血流の滞りによってできた血の塊のようなもので排出されにくい
  • 「お血」を解消して生理痛を緩和するには、排卵から生理までの期間に2回程度の鍼灸治療が効果的
  • 鍼灸治療では「活血」という療法で「お血」を解消する

鍼灸治療は、生理痛の緩和に高い効果が認められています。特に、血流を促進し、お血を改善することで、生理痛の根本的な原因にアプローチできます。治療は生理周期の排卵から次の生理開始までに行うことで、さらに効果を高めることができます。

鍼灸治療は、薬のような副作用が少なく、薬をできるだけ飲みたくない、薬を減らしたいという方にもおすすめです。子宮腺筋症の生理痛でお困りの方は、ぜひ鍼灸治療をお試しください。

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