膀胱炎を改善!湿邪対策と鍼灸治療の効果とは
執筆者:鍼灸師 赤岩優子
梅雨の湿気が多い時期に、繰り返す膀胱炎にお悩みの方はぜひご覧ください。
梅雨の季節は湿気が多く、不快感を感じる日が続くことがあります。東洋医学では、この湿気は「湿邪」と呼ばれ、体に様々な不調を引き起こす原因とされています。その一つが膀胱炎です。このページでは、湿邪と膀胱炎の関係や、湿邪を解消する鍼灸治療、膀胱炎を予防する対策について解説します。
湿邪とは?
湿邪とは、東洋医学の中の中国伝統医学で用いられる概念です。
「湿邪」とは、体内の「水分」や「湿」の性質が悪くなり、様々な症状や不調を引き起こしたり、悪化させるものをいいます。
湿邪は、梅雨などの気候や住んでいる環境、生活習慣など様々な要因や、冷え、体力の低下、ストレスなどによって発生します。
湿邪が膀胱炎に与える影響
東洋医学では、膀胱炎を「湿邪」による炎症と考えています。
湿邪はその性質が重く、濁って、粘性があるため、膀胱に長く停滞することで、膀胱の機能を低下させ、炎症を起こしやすくします。
また、湿邪は免疫力も低下させるため、膀胱炎の再発を引き起こしたり、症状が長引かせる可能性もあります。
湿邪は体内の「湿気」として蓄積し、特に膀胱や腎臓に負担をかけます。
膀胱炎を改善する鍼灸治療
鍼灸は体内の気の流れを促し、湿邪を排除するのに効果的です。主に、腎経や膀胱経、脾経、胃経といった、経絡やツボを刺激することで、膀胱炎の症状を改善することができます。
湿邪に効果の高いツボ
- 足三里(あしさんり)
- 陰陵泉(いんりょうせん)
- 豊隆(ほうりゅう)
- 中極(ちゅうぎょく)
- 次髎(じりょう)
- 腎兪(じんゆ)
当院では、東洋医学に基づいた診断法により体質や症状を診断し、お一人おひとりに合うツボや経絡を選んで施術しています。詳しくは膀胱炎の鍼灸治療のページをご覧ください。
膀胱炎を予防するには
膀胱炎を予防するためには、排尿習慣や食事と水分摂取の方法など生活習慣を見直すことも重要です。
排尿習慣の改善
膀胱に尿をためすぎないように、気になった時には我慢せずトイレに行くようにしましょう。
食事と水分摂取の方法
- 十分な水分を摂取することで、尿量が増え、膀胱をきれいに洗い流す効果があります。膀胱炎の症状がある時は、普段より多めに飲みましょう。
- カフェインやアルコールは、利尿作用があり、膀胱を刺激するため、膀胱炎を悪化させる可能性があります。摂取量を控えるようにしましょう。
- 辛いものや酸っぱいものなどの刺激物は、膀胱を刺激するため、膀胱炎を悪化させる可能性があります。摂取量を控えるようにしましょう。
生活習慣の改善
- 生理の時はナプキンによる蒸れも膀胱炎に悪影響となります。ナプキンをこまめに取り換えたましょう。防水シートの使われていないナプキンを使用するのもおすすめです。
- ストレスは、免疫力を低下させ、膀胱炎を悪化させる可能性があります。ストレスをためないように、ストレス解消方法を見つけることが重要です。
- 十分な睡眠をとることで、疲労を回復させましょう。
- お風呂は、できるだけ湯船に浸かって身体を温めましょう。
- 部分的な冷えには、腹巻やレッグウォーマーなどを活用しましょう。
まとめ
湿邪による膀胱炎は、鍼灸治療や生活習慣の見直しで効果的に対処できます。適切な予防と鍼灸治療により、膀胱炎や再発のリスクを減らすことが可能です。
定期的な鍼灸治療を受けることで、湿邪の影響を最小限に抑えることや、湿邪を生みやすい体質を改善していくことができます。
特に普段から、むくみ、冷え、疲れすいといった不調が気になる方は、「湿邪」の影響が出やすくなります。膀胱炎でお困りの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
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