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眼精疲労による頭痛と吐き気、その原因と鍼灸治療を詳しく解説

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執筆者:鍼灸師 赤岩聡

目からくる頭痛や吐き気に鍼灸治療を試してみませんか?

眼精疲労による頭痛と吐き気、その原因と鍼灸治療を詳しく解説

スマートフォンやパソコンの使用により、多くの人が眼精疲労に悩まされています。それに伴い、頭痛や吐き気といったツラい症状が引き起こされることも少なくありません。  このページでは、 眼精疲労から頭痛、吐き気が起きるメカニズム、鍼灸で期待できる効果、実際の施術内容、患者さんの体験談をご紹介しています。ぜひ、ご覧ください。

眼精疲労が引き起こす頭痛と吐き気のメカニズム

眼精疲労は目の疲れをきっかけに、血行不良を引き起こし、神経に影響を及ぼすことで頭痛や吐き気を誘発することがあります。また、自律神経の乱れを招き、全身にさまざまな不調が現れる可能性があるため、早めのケアが重要です。

  1. 目の筋肉の緊張
    長時間のパソコン作業やスマホの使用で、目のピント調節を担う「毛様体筋」が緊張します。この筋肉の緊張が続くと、目の周りの筋肉が硬直し、血流が悪化します。
  2. 血行不良
    筋肉が緊張すると、目の周辺や首、肩の血流が滞ります。これにより、酸素や栄養が十分に供給されず、老廃物が溜まりやすくなります。
  3. 神経への影響
    血行不良や筋肉の緊張が神経を圧迫することで、痛みや不快感が生じます。特に、首のこりでは目の奥の痛み(大後頭三叉神経症候群)が起きたり、目の周りから側頭部にかけて緊張しこめかみの頭痛のようなこり感や圧迫感がよく起こります。
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  4. 全身への影響
    血行不良や神経の圧迫が進行すると、頭痛や吐き気、肩こりなど、体全体に影響が広がります。さらに、自律神経のバランスが乱れ、慢性的な疲労感や集中力の低下を引き起こすこともあります。

眼精疲労の鍼灸治療の効果

鍼灸治療では、目の症状だけでなく、眼精疲労をきっかけに現れる全身の症状にもアプローチします。

目の症状に対しての効果

肩こりの鍼治療

  • 血行促進
    鍼や灸の刺激により、目や首、肩周りの血流が改善され、酸素や栄養が行き渡りやすくなります。これにより、疲労物質の排出が促進されます。
  • 筋肉の緊張緩和
    目の周りや首、肩の筋肉の緊張をほぐすことで、筋肉による神経の圧迫を取り除き、痛みや不快感を軽減します。
  • 自律神経の調整
    鍼灸は交感神経と副交感神経のバランスを整え、リラックス効果をもたらします。これにより、ストレスや緊張が緩和され、全身のバランスを整えます。

全身の症状への効果

胃腸を整えるお灸

  • 頭痛の緩和
    頭部や首、手、足のツボを刺激することで、血行を改善し、神経の圧迫を軽減します。ツボの効果により「気」「血」のめぐりを整え痛みや違和感を軽減します。
  • 吐き気の軽減
    胃腸の働きを整えるツボを刺激し、自律神経を調整することで、吐き気を和らげます。また、胃腸の機能を高め、吐き気をおこりにくくします。
  • 全身のリラクゼーション
    鍼灸は全身のエネルギーの流れを整え、心身のバランスを回復させます。

当院の治療内容

眼精疲労の鍼灸治療では、患者さんお一人おひとりの症状や体質に合わせたカスタマイズ治療を行います。その流れと、使用するツボやその効果をご紹介します。

眼精疲労に効くツボに鍼

眼精疲労に効果的なツボをいくつかご紹介します

眼精疲労に効くツボの位置

  • 攅竹(さんちく)

眉毛の内側のくぼみに位置するツボです。血行促進や筋肉の緊張緩和、ストレス軽減に効果があり、目の疲れや痛みを和らげます。

  • 晴明(せいめい)

目頭の内側、鼻の付け根部分にあるツボです。目の血行を促進し、目の周りの疲労を軽減します。視界がぼやける症状にも効果的です。

  • 風池(ふうち)

首の後ろ、髪の生え際にあるツボです。目の疲れだけでなく、肩こりや頭痛・めまいの緩和にも役立ちます。

  • 太陽(たいよう)

こめかみ部分に位置するツボで、目の緊張をほぐし、リラックス効果をもたらします。頭痛にも効果があります。

施術の流れ

当院の鍼灸治療の施術の流れをご紹介します。

鍼灸治療の流れ

  1. 問診と診察

患者さんの症状や生活習慣を詳しく伺い、目の疲れや不調の原因を特定します。首や肩の動きを診たり、実際に筋肉の状態を確認することもあります。

  1. 治療内容の決定

症状の程度や体質に基づき、使用するツボや治療内容を決定します。全身のバランスを整えることを重視し、目だけでなく首や肩、背中の緊張もほぐし治療効果の持続性をたかめます。

  1. 鍼灸治療

鍼やお灸を用いて、目の周りや関連するツボに刺激を与えます。マッサージや手技による刺激も加えて、こりや緊張を効果的にほぐしていきます。当院ではできだけリラックスしていただけるよう静かな個室をご用意しており、患者さんが安心して快適に治療を受けられるよう心掛けています。

  1. アフターケアとアドバイス

日常生活での簡単にできる効果的なセルフケア方法や、目の疲れを軽減するための姿勢・習慣の改善についてアドバイスを行います。

患者さんの体験談をご紹介

実際に当院の施術を受けられている患者さんの体験談をご紹介します。

目の疲れ・頭痛と吐き気の症状のお悩み(30代 男性 Uさん)

「一日中パソコンを見ている仕事なので、はじめは目の疲れがひどかったのですが、疲れがたまってくると頭痛が起きたり吐き気まで起きるようになってしまいました。頭痛や吐き気が頻繁に起きると食欲も低下し、常に疲れた状態で仕事でパソコンを見ていることがつらくなっていました。」

Uさんへの治療内容

Uさんには、目の疲れを取り除く治療と、首や背中のこりを丁寧にほぐす治療を中心に行いました。筋肉の表層と深部にこりが見られたため、鍼とマッサージを組み合わせてしっかりとほぐしました。また、お話を伺ったところ、Uさんは日頃から緊張しやすく、気遣いによる疲れが溜まりやすいご様子でしたので、全身の「気」の流れを整える治療を実施しました。

さらに、吐き気に対しては、胃や腸の働きが元々低下しやすい体質であることを考慮し、胃腸に関連する経絡やツボに鍼とお灸を用いて「気」を補い、機能を高める治療を行いました。

治療後のUさんのご感想

「鍼の刺激ははじめのうちは緊張で少しこわかったのですが、今では途中ウトウトした眠気を感じるようになり、自分の身体がほぐれていくのがわかります。目の疲れを強く感じていましたが、治療をうけるようになってかなり楽になりました。頭痛の頻度もかなり下がって、吐き気はほぼ起きなくなりました。」

【まとめ】

眼精疲労による頭痛や吐き気は、目の筋肉の緊張から始まる血行不良や神経への影響、さらには自律神経の乱れといった全身への波及作用が原因です。今回の記事では、眼精疲労が引き起こす不調のメカニズムと、それに対する鍼灸治療の効果について詳しく解説しました。

鍼灸治療は、血流の改善、筋肉の緊張緩和、自律神経の調整を通じて、目の周りだけでなく全身のバランスを整え、症状の根本的な改善を目指します。

赤岩治療院では、患者さんお一人おひとりの症状や体質に合わせたカスタマイズ治療を実施し、安心して治療を受けられる環境を整えています。眼精疲労やそれに伴う不快な症状に悩んでいる方は、ぜひ一度、お気軽にご相談ください。

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