生理痛と便秘の原因の共通点とは？

生理痛と便秘には、ホルモンバランスや自律神経の乱れが共通の原因として関与しています。このため、生理前に便秘が悪化したり、普段便秘にならない方でも便秘がちになるケースが多く見られます。

また、生理前はむくみやお腹の張り、下腹部の鈍痛や頭痛、気分の落ち込みなど、PMS（月経前症候群）といわれる不調が重なりやすい時期です。このような症状を同時に改善するためには、体全体のバランスを整え、自律神経や腸の働きを正常化するアプローチが必要です。

生理痛の原因

生理痛の主な原因として、ホルモンバランスの乱れが挙げられます。月経周期に伴うホルモンの変動が起こると、体内のプロスタグランジンというホルモンが増加し、これが子宮を収縮させて痛みを引き起こします。

また、ホルモンバランスの変化は自律神経にも影響を及ぼし、ストレスや不安感を強く感じることが多くなります。このような自律神経の乱れが、痛みの感じ方や体調の変化を促し、生理痛の症状を悪化させることがあります。

便秘の原因

便秘は、食生活の乱れや運動不足、水分摂取量の不足、ストレスなど、さまざまな要因で引き起こされます。特に、ストレスが長期的に続くと自律神経が乱れ、腸の動きが悪くなって便秘を引き起こします。自律神経は体内のさまざまな器官の調整に関与しているため、このバランスが崩れると腸の活動も低下し、便秘が慢性化することがあります。

鍼灸治療が生理痛と便秘に効果的な理由

鍼灸には血流改善や自律神経のバランスを整える効果があり、生理痛と便秘の両方を同時に治療することができます。

東洋医学では体内の「気」の流れが滞るとさまざまな不調が生じると考えます。そのため、生理痛への鍼灸治療では、体のエネルギーである「気」の流れを促し、血流を促進することで骨盤内の調子を整えます。腰、仙骨周り、腹部、手、足などのツボに鍼や灸を施すことで「気」の流れを良くし、血液循環を促進します。

これにより、血液の滞り（お血）が解消されたり、腸の動きが整いやすくなり、生理痛や便秘といった症状の改善に繋がります。

また、鍼灸治療は自律神経のバランスを整える効果もあります。自律神経は交感神経と副交感神経のバランスによって成り立っており、このバランスが崩れると生理痛や便秘など、体調に影響が出やすくなります。

鍼灸治療では、副交感神経の働きを高めることでリラックス効果を生み出し、腸の活動を整えます。このように、自律神経のバランスを整えながら腸の動きを整えることで、鍼灸は便秘や生理痛の両方に効果的なアプローチとなります。

当院の生理痛と便秘に対する治療内容

生理痛改善に向けた鍼灸の施術は、腰や仙骨の周り、下腹部、手・足のツボに施術を行うことが多いです。腰や仙骨の「腎兪」「次髎」「胞肓」、下腹部の「関元」「子宮」などのツボに施術を行います。これにより、子宮周りの血行が促進され、生理痛の痛みが和らぎやすくなります。

また、便秘を改善するためには、腸の働きを活発化させるツボへの施術が有効です。「天枢」「大腸兪」「上巨虚」といったツボは、腸の動きを促進し、便秘解消に役立つ効果があります。

さらに、腸の動きを正常化するためには副交感神経が適切に働く必要があるため、リラックス効果を高めるツボも合わせて刺激します。これにより、腸内のガスの排出や蠕動運動がスムーズになり、便秘が改善されやすくなります。

このように、当院の施術では生理痛と便秘の双方に働きかけ、同時に解消するための総合的な鍼灸治療を行っています。

まとめ

• 生理痛と便秘の原因には、ホルモンバランスと自律神経の乱れが共通している。
• 鍼灸治療は、血流改善と自律神経のバランスを整える効果が期待できる。
• 当院では、生理痛と便秘を同時に治療する施術が可能。

鍼灸治療の効果を維持し、より生理痛や便秘の改善効果を高めるには、日常生活においての工夫も大切です。自宅でできるセルフケアを普段から取り入れると良いでしょう。

例えば、湯たんぽなどで腹部を温める、ツボ押しや呼吸法などを試してみると良いでしょう。「リラックスできるな…」と感じられる方法を取り入れることで、副交感神経が働きやすくなり、体全体のバランスを整えやすくなります。特に、排卵期以降から生理までの間は、無理を少なく、ご自分の体調やペースに合わせたセルフケアを取り入れてみましょう。

生理痛と便秘でお悩みの方はぜひ当院へご相談ください。

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