症状別治療内容

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顎関節症

顎関節症

顎関節症は、痛みや口の開けにくさにより、日常生活に大きな支障が起きる症状です。
柔らかい食べ物に変えるなど、食事の内容に気を付けなければならなかったり、話しをすることで痛みが起きることは、とてもストレスになります。このページでは、顎関節の運動に関係する筋肉をゆるめたり、痛みを和らげる鍼とお灸の治療について詳しくご紹介しています。どうぞご覧ください。

顎関節症の鍼灸治療

咀嚼筋への鍼の様子

顎関節症の鍼灸治療では、顎関節の働きに関係する筋肉を鍼やマッサージでリラックスさせ、お灸を用いて温めることで、筋肉の緊張をやわらげ、痛みを軽減します。
さらに、全身の状態を診た上で、鍼灸による調整を同時に行うことで、自律神経のバランスを整えます。

咀嚼筋の過緊張をゆるめる

顎関節の主な働きは、下顎を動かして口を開け閉めすることです。この動きは咀嚼筋群と呼ばれる、咬筋、側頭筋、内側翼突筋、外側翼突筋などによって行われます。

これらの筋肉のうち、顎関節症で痛みが起こりやすいのが、咬筋と側頭筋です。

咬筋と側頭筋は、下顎を持ち上げて口を閉じたり、食べ物を噛んだりする時に働きます。そのため、歯のかみ合わせの不具合や、歯ぎしり、噛みしめによる過度な緊張が顎関節やその周辺の痛みを引き起こします。

施術では、これらの筋肉の凝りを鍼でゆるめます。

咬筋や側頭筋の過緊張は、首の横にある胸鎖乳突筋や肩の僧帽筋など、頭の位置や姿勢を保持する筋肉にも影響を及ぼし、こりや痛みだけでなく、頭痛や目の疲れなどを引き起こすことがあります。

それぞれの症状に応じて、鍼治療に加えてマッサージを組み合わせることで、筋肉の緊張を効果的にやわらげ、痛みを軽減します。

顎関節周辺への灸

顎関節やその周辺に、棒状のお灸を施します。

このお灸の温熱効果により、筋肉の緊張をやわらぎます。また、鍼治療やマッサージと組み合わせることで、より効果的に血流が促し、顎関節の痛みや不快感を軽減する効果があります。

お灸というと、熱さや火傷などのイメージをお持ちの方もいるかも知れませんが、棒灸は、患部に近づけて使うお灸のため、心地よい温かさが感じられて患者さんにとても人気のあるお灸です。

自律神経のバランスを整える

顎関節症の治療では、ストレスや緊張が原因の1つとして考えられていることもあり、自律神経のバランスを整えることが重要だと考えています。

施術では、背中にある自律神経にアプローチするツボを使い、お一人おひとりに合わせた、適切な刺激量で施術を行い、心地よさを感じていただくことも大切にしています。

また、日常生活における感情のバランスを整えることも重要と考えています。イライラ感や焦りなどから起きる「気」の滞りや偏在、思い悩みや心配事などから起きる「気」の落ち込みなども考慮し、バランスを整える治療を行っています。

顎以外の症状に対して

顎関節症の症状は、顎関節やその周辺に限らず、さまざまな症状で現れることがあります。

背中の痛み、めまい、耳鳴り、耳がふさがったような感じ、目の疲れ、鼻のつまりなどがあります。これらの症状に対応したツボや筋肉に鍼やお灸の施術を行います。

顎関節症のセルフケアと注意点

ご家庭でのセルフケアも同時に行うことでより効果が高まります。症状の緩和や再発を予防する効果もありますので、ぜひ試してみましょう。

ただし、症状が強い場合や、口を動かさない時でも顎関節や顎周辺に痛みがある場合は、安静を心がけ、口を大きく開けることを控えましょう。やわらかい食品を食べることや、あくびの際に下顎を手で支えるなど、顎への負担を極力減らしましょう。

症状が落ち着いて、口を開けたり、物をかまなければ痛みが出なくなったら行うセルフケアは次の通りです。

【顎関節症のセルフケア】

  • 適度に温めた蒸しタオルを顎周辺に当てて5分程度温める
  • 顎の筋肉(咬筋)や頭の横に位置する側頭筋などを気持ちの良い程度の強さでやさしくマッサージする
  • 少しずつ顎関節を動かす訓練(歯科医の指導を受ける)

【注意する事】

  • 上下の歯が接着しないように意識する
  • 猫背や顎が前に出る姿勢にならないように気を付ける
  • うつ伏せ寝や頬杖をやめる
  • 完全に回復するまで長時間の歯科治療は避ける

顎関節症とは

顎関節症状は、顎の関節(耳の穴の前に位置する)や顎を動かす筋肉に痛みが生じる病気です。この病気では、口を大きく開けられなくなったり、開けたり閉じたりする時に音がすることがあります。

さらに、顎だけでなく、肩や首のこり、腕や指のしびれ、片頭痛、耳や鼻に違和感を感じることもあり、症状は以下のように多岐にわたります。

また、症状の程度は、個人差が大きいという特徴があります。

顎関節症の分類

【1型】主には顎の筋肉(咬筋、側頭筋)の使い過ぎにより、筋肉痛が起きている状態。

咬筋は頬から下顎にかけて、側頭筋はこめかみの辺りに痛みを感じることがあります。これらの筋肉の痛みは、頭痛の原因となることもあります。そのため、筋肉をゆるめるマッサージや、顎を休めることが重要です。

【2型】間接靭帯に異常が起きている「あごの捻挫」の状態です。口を無理に大きく開けたり、固い物を噛んだり、歯ぎしりや食いしばりでも生じます。

あくびの時は下顎を手で支えたり、食事はやわらかいものを小さくカットするなど、口を大きく開けないようにして、顎を安静にします。

【3型】関節円盤に異常が起きている状態です。
関節円盤とは、上顎と下顎の骨の間に位置するクッションのような役割をする組織です。この関節円盤の位置が何らかの原因でずれてしまっているため、口を開けると「カックン」「コッキン」といった音が起こります。音がするだけであれば、治療の必要はありません。

しかし、関節円盤のずれ方がひどくなると、音がしなくなり、口を開けにくくなる症状が現れます。

【4型】顎関節を構成する下顎骨の関節突起が変形している状態です。この場合は、症状だけで診断がつかないため、顎のレントゲン撮影が必要になります。

顎関節症の症状

【顎・顎周辺の症状】

  • 口を開閉時に、カックン、コッキンというような音がする
  • 顎関節や顎の周辺に痛みや違和感を感じる
  • 食事などで、口を動かすと顎がだるくなる
  • 口が開けにくくなる、口がスムーズに開閉できない
  • 顎の関節がはずれやすい
  • 口を開ける時に、頬やこめかみの筋肉が痛む

【顎以外の症状】

  • 頭痛、首や肩の凝りや痛み、背中の痛み、腰痛
  • めまい、耳鳴り、耳がふさがったような感じ、難聴
  • 目の疲れ、充血、涙が出る
  • 鼻がつまったような感じ
  • 歯の痛み、舌の痛み、味覚の異常、口の渇き
  • 飲み込みにくい、呼吸困難、手足のしびれ

顎関節症の原因

顎関節症の原因は、かつては不適切な咬合(かみ合わせが悪い事)にあるとされていました。しかし、現在では、その発症には、以下のようなさまざまな要因が複雑に関与していると考えられています。

  • 精神的なストレス(緊張や不安)
  • 歯ぎしり、かみしめ、くいしばり
  • 頬杖をつく、うつぶせで寝る、顎が前に出た姿勢
  • 入れ歯や歯にかぶせた物が合っていない(かみ合わせが悪い)
  • 顎関節や顎の筋肉が弱い
  • 打撲や転倒、事故による外傷
  • 硬い物を噛んで顎に負担をかけたり、口を大きく開けた
  • 左右どちらか一方でかむ癖がある

顎関節症の歯科治療

歯科医院での治療は、マウスピースによる治療が一般的です。

マウスピースは、歯にかぶせるプラスチックの装置で、これを夜寝る時に使用することで、歯ぎしりやかみしめによる顎関節や筋肉への負担を軽くします。また、痛みが強い場合には、鎮痛剤が処方されることもあります

お困りの方へ

顎関節症では、咬筋の緊張を鍼でゆるめていきます。歯ぎしりやかみしめなどがある方は、咬筋が発達している方も多くみられます。鍼は、マッサージでは届かない深い部分のこりを穏やかな刺激でゆるめることができます。マッサージも筋肉をゆるめる効果がありますが、痛みが起きないようにマッサージすることが大事です。
また、口の開け閉めには、咬筋だけでなく首や肩の筋肉も関係しているため、同時にゆるめることが大切です。

顎関節症でお困りでしたら、ぜひ赤岩治療院の鍼灸治療をお試しください。

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治療料金のご案内

初回のみ初診料1,500円がかかります。

  • 120分のタイマーのイラスト

    120コース

    16,500

    顎関節症の他にお悩みの症状が多くあり、身体全体の治療を受けたい方に

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    90コース

    12,500

    顎関節症の症状と気になる不調がいくつかある方に

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  • 60分のタイマーのイラスト

    60コース

    8,500

    定期的に顎関節症の治療を受けたい方に

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    美容鍼灸90分コース

    14,000

    顎関節症の治療と美容の鍼を同時に受けたい方に

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